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Message#2790 2006年1月24日(火)15時06分
From: 和井 恵
 
「強制力を伴った、恐ろしき欲望−渇愛(タンハー)」(その四)。
凄まじいばかりの「強迫観念」、それは、まさに「あの夜」の「再現」でした。

Mさんのことが、気になって気になって、居ても立ってもいられない。
まるで、なにか「強い力」で「強引に引っ張られる」かのように、
「視線」がいつの間にか「机の下で寝袋に包まれて寝込んでいる」、
「Mさん」の姿に吸い寄せられていく。

これは、どう考えても「普通」じゃない!!

もしこれが、私とMさんとの間に、まだ「恋愛感情」のようなものが残っていたとしたら、
おそらく「普通のこと」と受け流してしまっていたに違いありません。
しかし、そんなことは「今の私には有り得ない!」。

とすると、「今のこの異様な状況」は、いったい何なのだ!?

私は、自分の背中が「冷や汗」で、じっとりと湿ってくるのを「恐怖」と共に感じていました。
車に乗っていたら、急に「ハンドル」や「ブレーキ」などが効かなくなり、
勝手に「暴走」を始めていく、という「感覚」。
私は、けっこう自分の「自制心・自制力」には「自信」を持っていました。
「過信」と言ってもいいかもしれない。

それが今、「この場」で、こなごなに吹き飛ばされようとしている!!

身体が勝手に動き始め、辺りの様子を伺うと、じりじりと、少しずつ「彼女」の方へ近づいてゆく…
「歯止め」が効かない「感覚」。
それでも「その衝動」を何とか押さえ込み、歯ぎしりをしながら、じっと耐える。
このままでは、自分は「気が狂ってしまう」のではないか、という「恐れ」。

机の下に潜り込み、まじまじと「彼女の寝袋」を見つめ続ける。
眼をそらそうとしても、「見えない手」が、
顔をわしづかみにして「グイッ」と元に戻してしまう。

さすがに今度は「触れる」ところまでは行きませんでしたが、
その手前を「何度も行ったり来たり」繰り返す…

あらん限りの「意志の力」を振り絞って、何とか「その場」をようやく逃れると、
自分の持ち場に逃げ帰り、うずくまってじっと耐え続ける。
その「強迫観念」は、未だに「嵐」のように、私の心の中で吹き荒れ続けていたのです。

その「状態」が、実際にはとれくらい続いたのか…

おそらく、二、三時間くらいのものだったのでしょうが、
その頃には、疲れ果ててへとへとになっている自分の姿があったのです。

「お前は、巻き込まれているんだ!!」

尊師が私にくれたアドバイス。
それは、こういうことだったのか…

((その五に、つづく・次回がラスト)


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