| あべるさんのメッセージ(#3493)への返事
> 現在の日本の仏教諸宗派を全て「非仏教」と断ずるような定義は到底一般に受け容れられ > ないと思われます。
文献学的に考えれば、諸宗派は「非仏教」だ、という結論には、 おそらく到達しないと思いますね。 同時に、胸張って「仏教」とも言えなくなるでしょう。 なぜならば、・・・仮にここでは釈迦教団を「真性仏教」と呼びますと・・・ 文献学で扱える物体、つまり仏教経典なるものからして、 「真性仏教」そのものではなく、あくまでもその残存物だからです。 厳しく考えれば釈迦の死によって、甘く見積もっても釈迦の直弟子が死に絶えた時、 「真性仏教」は終わってしまったと考えるべきでしょう。
結局のところ、もし仏教経典を「残存物だから仏教じゃない」と言うと、 諸宗派は諸新興宗教同様に「非仏教」のレッテルを貼られることになります。 「法脈」という考え方もあるにはありますけど、 基本的には伝えてきたのは「愚かで弱い人間」なのであって、 それを最大限考慮すると、手放しで法脈を信じることはできません。
で、現代に放り出された我々がどう考えておくべきかというと、 「資料」としては「真性仏教」の言行録だけ与えられている状態なんだ、 ということをまず現実認識しておくべきだと思います。 従って「真性仏教」以降の「仏教教団」を「仏教」「非仏教」と 識別することはまったく無意味なことだ、と思うのです。 大事なのはそうやって与えられた言行録を、 各人がどのように解釈し、どのように人生に生かすか、 そしておそらく釈迦の目指したであろうと思われるところに どれだけ近づけたか、それだけだろうと思います。
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