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Message#2196 2005年12月26日(月)09時23分
From: 和井 恵
 
Re:質問です
さくらさんのメッセージ(#2184)への返事

>ジャータカ・ストーリー 〜サキャ神賢の輪廻転生談
>
>ここでは、お釈迦様が六神通なるものを持っていたと
>ご自身で語っていらっしゃるように紹介されています。
>それは、和井恵さんの説明と矛盾すると思います。

私の「前生譚(ジャータカ)」に対する見解は、以前レスした、

|釈迦の「教え(悟り・真理)」を誤って「解釈」してしまった「部派仏教」は、
|当然ながら「阿羅漢(成就者)」になる修行者が「激減」してゆきました。
|ほとんど「ゼロ」と言っても過言ではありません。
|そこで、どういう「考え方」が生まれてきたかというと、
|「釈迦は、今生だけの修行で悟り、解脱したのではない」という見解。
|それを「証明する根拠」として、「前生譚(ジャータカ)」なる「お伽話」が
|創作されていったのです。

で書いたように、そのほとんどが「後世の創作文献」だと考えています。

まぁ、試しにアーレフのHPで指摘されたお話を読んでみましたが、
あまりの「内容」の無さに、笑ってしまいました。
本物の釈迦だったら、ここに書いてあるような
「六神通」などを持ち出して「言いくるめ」たりせずに、
ちゃんと相手の「教え(理論)」の矛盾点を指摘するでしょうに…

私が「要点(ポイント)の説明。」で言いたかったことは、
釈迦は、普通の「宗教」がやるような、
ある「(検証が不可能な)特別な世界観、宇宙観」を
相手に押しつけ(盲信させ)て、
それをベースとして色々な「説明」を展開してゆく、
という「手法」を取らない「教え方」をした人だったのだ、
ということです。

>ということは、六神通は
>釈迦の説いた「教え」とは「別の何か」
>と考えた方がいいのでしょうか?

「六神通」はともかくとして、そのうちの三つ、
「宿明智・死生智・漏尽智」は、
「苦の滅尽」と深く関わってくる「能力」です。
仏教では「三明智」と呼ばれていますが…

しかし、誤解があっては困りますが、
「宿明智」とは、単純に「過去世を思い出す」ことではありません。
だって、それが「何故」「「苦の滅尽」に結びつくのでしょうか?
つまり、ただ単に「思い出す」だけでは「意味がない」のです。

私は、「神通力」に関しては、釈迦の教えた「修行法」そのものよりも、
むしろ「ヨーガ(密教)系統」の修行の方が「効果」は高いと考えています。

しかし、それでは「真理」には到達できないし、「苦の滅尽」へは至らない。

私は、修行者のタイプを、大きく二つに分けて考えています。
オウム流の言葉を使うならば、
「ジュニアーナ・ヨーガ系」と「マハー・ムドラー系」。
古来の仏教用語を使うならば、「解の人」と「信の人」。

「信」と「解」は、車の両輪のごとく、
仏教の修行には欠かせない二つの柱だと説かれています。

「マハー・ムドラー」とは、
その人の心に内在する「強い想念(信)」が「外的世界」と連動(シンクロ)して、
「事象」を動かす、あるいは「何か」を発現させる、ということ。

私自身、「魔境」に入ったときに何度も「この類」の経験をしています。
最初に、私自身に「この現象」が発現したのは、
「成就記事」にも書きましたが、
ある事情から「強い誓願」を発した時、
それに呼応するかのように、
東京を震源地とする「震度五」の地震が起きた時だと自覚しています。

しかし、私は「この出来事」の解釈を、その時は「間違えて」しまった…

ちょうど、「キリスト教」について色々と調べている時だったので、
「神(大いなる存在)」と結びつけて考えてしまったのですね。
その間違いに気づくまでに、何度同じ失敗をしてしまったことか(笑)。

ちなみに、アベルさんは、「マハー・ムドラー系」の人かな、と考えています。


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